SEPTEMBER, 2023 >> JANUARY, 2024

KYOTO SEIKA UNIVERSITY

ABOUT
京都精華大学|マイノリティの権利、特にSOGIをはじめとした〈性の多様性〉に関する知識と、それらを踏まえた表現倫理のリテラシーを備えたアートマネジメント人材育成プログラム
事業概要

本事業は、京都精華大学が2021年度から実施しているアートマネジメント人材育成プロジェクトです。基本的な人権についての知識と表現の倫理をめぐるリテラシーをもち、アートを創造する現場で必要な配慮をしながら実務にあたれる人材の育成を目指し、人種・民族・ジェンダー・セクシュアリティ・階級といったさまざまな権力関係が交差する現代社会の諸側面について学ぶレクチャーやゼミを開講してきました。

最終年度の総合タイトルは「あなたの隣を歩く人がいる」です。マイノリティの権利や脱植民地化といった課題をめぐって地球上のあちこちで平等や公平性を求める声が上がる中、遠くのものだと思っていた問題が不意に自分事になったり、自分が意識を向けていなかった人たちが実はすぐ隣にいたと気づくことがあります。あなたや私の隣を歩く人の中には、すでに知っている人や知らない人、自分と似ているけど少し違ってなんだか気になる人、今はまだ想像できない人が含まれているでしょう。あなたや私は、そのような他者の声をどのように聴くことができるのでしょうか。

こうした問いから、今回のプログラムは「他者の声を聴くこと」について様々な視点で考えることを意図して構成しました。プログラムAのワークショップでは、植民地主義と「聴く/聴かれる」ことの関係や抑圧のなかで生まれる表現に光をあてる実践を手がかりに、私たちはどのように対話をはじめることができるのか、参加する皆さんと探求します。連続レクチャー形式のプログラムBでは、様々な専門的知見を参照しながら、他者の言葉を最後まで聴くこと、全き他者を受け入れてみること、その態度を改めて貫くことから他者理解の問題を考えていきます。プログラムCではメキシコからアーティストを招き、日本ではあまり語られることのない「グローバル・サウス」におけるネオコロニアリズムやインターセクショナルな抑圧の問題と、そこから別の世界を展望する芸術実践について、作品鑑賞を通じて考えます。プログラムDはプログラムA・B・Cでの学びをいかに日々の実践に活かすことができるのかについて、受講者同士で意見交換します。

「他者の声を聴く」ことから私たちが何を考え、どのように他者との関係性をあらたな次元に変容させられるのか。そこにどのような芸術実践がありうるのか。それぞれの受講者が深く思考し体験したことを、それぞれの現場で活かしていただくことができるようなプログラムを提供したいと考えています。

対象者

アートプロデュースやアートマネジメントの実務者、学芸員、アーティスト、芸術系メディア(書籍、ウェブメディア等)の編集者、大学教員、研究者、行政の文化政策担当者、アートプロデュースやアートマネジメントを学ぶ学生等を対象とします。
ただし、レクチャーシリーズや展覧会等は一般公開とし、本事業のテーマに関心を持つ市民に広く学びの場を提供します。

開催場所

京都芸術センター、Gallery PARC、オンライン
実施体制
マイノリティの権利、特にSOGIをはじめとした〈性の多様性〉に関する知識と、それらを踏まえた表現倫理のリテラシーを備えたアートマネジメント人材育成プログラム
主催 | 京都精華大学
共催 | 京都市、公益財団法人世界人権問題研究センター、京都芸術センター[公益財団法人京都市芸術文化協会]、一般社団法人HAPS
協賛|株式会社グランマーブル
プロジェクト監修 | 山田創平(京都精華大学国際文化学部長・教授)
プロジェクトコーディネーター | 内山幸子
企画協力|吉田守伸
展示・パフォーマンスコーディネーター | 勝冶真美、正木裕介[Gallery PARC]
令和5年度 文化庁 大学における文化芸術推進事業
KACパートナーシップ・プログラム2023(共催事業)
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過去の実施事業

「♯私が好きになる人は/
#The_people_I_love_are」

「芸術実践と人権−マイノリティ、公平性、合意について」